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CHAPTER 11

研究の歩み

FMPS+VRAIOは、突然生まれた構想ではありません。2002年に始まった地域の見守りの研究と、その悪用を防ぐ仕組みの研究を、20年以上にわたって積み重ねてきた結果です。

年表

  1. 2002年 e-JIKEI Network構想。一般の家庭が、普及したパソコンと安価なカメラを使って、自宅前の公共空間を見守る。自分のためではなく、地域の安全のために。
  2. 2004〜2005年 パソコン用の地域防犯ソフトウェアを無償で配布。2005年から、前橋市の約300世帯の地区で、20軒・30台のカメラによる地域実験を実施。
  3. その後 家庭のカメラから、多数の安価な独立型カメラ、暗号化した記録、自治体による組織的な導入に適したシステムへと発展。
  4. 並行して プライバシー保護の研究。外部からの不正アクセスだけでなく、正規の管理者による悪用も対象とし、暗号化、アクセス制御、カメラの稼働状況の開示、閲覧履歴の完全な記録を検討。
  5. 2009年 カメラ内蔵のLED防犯灯「e自警灯」を発表。NPO法人e自警ネットワーク研究会、株式会社トステック、株式会社ロッキー、群馬大学工学部の4者による共同開発。PCを使わないオールインワン型で、防犯灯の電源で動き、直近約1週間分の画像を内蔵メモリカードに暗号化して保存する。復号には、解除パスワードと専用ソフトを入れたPCが必要。予想小売価格は5〜7万円で、防犯灯だけを設置する費用と同程度とした。その後、トステックが製造販売し、さらに独自に第二世代を開発して販売している。
  6. その後 桐生市で e自警ネットカメラの実証実験。映像は各カメラ内に暗号化して保存し、閲覧には記録サーバが発行する許可コードを必要とし、閲覧行為はすべて一般公開する。VRAIOの原型となる仕組みを、実際に動くシステムとして実装。
  7. 2016年 すべての街路灯にネットワークカメラが組み込まれる可能性を、明示的に提案。
  8. AI時代 VRAIO。説明責任のある情報利用という長年の問題意識を、AIが生み出す情報が、何の目的で、どのような監査可能なルールのもとでシステムの外に出てよいかを統治する仕組みへと発展。
  9. 2026年 FMPSとVRAIOを組み合わせ、社会的受容を検討した論文を発表。カバーの密度と連続追跡を中心的な設計要件とする。

実証実験とデモ

群馬県桐生市の月極駐車場、テナントビル、住宅、福祉施設などで、e自警ネットカメラの実証実験を行いました。仕組みは次のとおりです。

カメラを切り替えながら対象を追う様子を、閲覧装置の画面の連続静止画で示したデモがあります。閲覧の許可を記録サーバから得る過程が、インターネット上で公開されていく様子もあわせて示しています。2つの良い使用例と、1つの悪用例です。

製品化の例:カメラ内蔵のLED防犯灯「e自警灯」(2009年のプレスリリース(PDF))。現行品はe自警灯(新型)(株式会社トステック)。街路灯(防犯灯)にカメラを組み込み、暗号化して記録する方式は、すでに製品として実現しています。

実証実験サイトの一覧:e自警ネットカメラ 実証実験 | 例:末広みらいパーキング(桐生市末広町)
自治会でのe自警ドアホン社会実験の一覧:社会実験一覧

主な論文

FMPS+VRAIO

これまでの歩み

住宅街の街路灯が網のようにつながり、公共空間を覆うイメージ

街路灯による高密度なカバーのイメージ

研究の支援

日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽)26K21972「AGI時代における民主主義防衛のための倫理原則再構築と社会技術インフラ整備」

プレスリリース:日本語版(群馬大学ウェブサイト) | 英語版(PDF)


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FMPS+VRAIO:街路灯による公共安全インフラとAI出力の統治 | 藤井雄作(群馬大学)・NPO法人 e自警ネットワーク研究会
本サイトの内容は研究段階の構想であり、数値は試算です。