第7章
COVID-19は「計測の失敗」でもありました。感染対策に必要な接触履歴、移動、検査、生体信号は、十分な解像度で捉えられませんでした。必要な技術がなかったからではありません。人々が安心して高解像度の計測に参加できるプライバシー基盤が、社会になかったからです。
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From Measurement Failure to Privacy Infrastructure: Reframing Contact Tracing Governance for the Next Pandemic 位置づけ: プライバシー保護型の感染症計測ガバナンス 接触追跡アプリのジレンマを分析し、VRAIO(Verifiable Record of AI Output)を感染症計測に適用することを提案した Viewpoint です。2026年10月5日公開。 |
| 設計 | 結果 |
|---|---|
| プライバシー重視の設計 | 人々は参加するが、疫学的な有用性を失う |
| 情報を多く集める設計 | 有用だが、信頼と参加を失う |
感染症の計測は、人の行動・関係・身体の状態を対象とするため、精度を上げるほどプライバシーへの踏み込みも大きくなります。この板挟みは、技術の改良だけでは解けません。
プライバシー保護を高解像度計測の「制約」としてではなく、そうした計測を社会的に可能にする「前提条件」として扱います。
VRAIO は、AIやシステムが「何を知ってよいか」だけでなく、どの情報を、誰に、何の目的で出してよいかを検証・記録・監査できるようにする制度的な仕組みです。
この論文は、個人の曝露制御(PAPR for Everyone)と、AI・プライバシーの統治(VRAIO)という二つの研究の合流点です。PAPRの装着状態や呼吸状態の計測も、信頼できるプライバシー基盤の上で初めて、次世代の感染症計測の一部になり得ます。
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Measures for the Next Pandemic:社会を止めずに感染を抑える工学と社会基盤|藤井雄作(群馬大学)
研究段階の内容です。数値はモデル計算または試作機での測定値です。