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第1章
PAPR for Everyone(自由外出マスク)とは
PAPR for Everyone(自由外出マスク)は、医療・産業用の陽圧型PAPRを一般市民が日常的に使える装置にし、パンデミック時の外出制限に代わる手段とする構想です。2020年7月7日に最初のプレス発表を行いました。
陽圧型PAPRの原理
- ファンで外気を吸い込み、HEPAフィルターで浄化して、フードやヘルメットの中に送り込みます。HEPAフィルターは 0.3 µm の粒子を 99.97% 以上捕集します。
- 呼吸域が外より高い圧力(陽圧)に保たれるため、隙間があっても空気は内から外へ流れ、未濾過の外気が入りにくくなります。
- 原理と技術は確立済みです。ただし従来は医療従事者や産業現場向けの専門的で高価な装備でした。
| 防護具 | 指定防護係数(APF) | 意味 |
| 医療用マスク(適切に装着) | APF 10 | 吸入濃度を外気の約1/10 |
| 陽圧型PAPR(フード・ヘルメット型) | APF 1000 | 所定の装着・作動条件で約1/1000 |
第三の対策軸
| 対策 | 何に作用するか | 特徴 |
| 行動制限・ロックダウン | 人と人の接触を減らす | 経済・社会の損失が大きい |
| ワクチン・治療薬 | 感染・重症化しにくくする | 病原体ごとに開発が必要で、出現直後には間に合わない |
| 陽圧型曝露制御(PAPR) | 感染性エアロゾルの吸入そのものを減らす | 病原体を問わず、出現直後から使える可能性。有効性は未実証で、検証が必要 |
社会の中での使い方
- 「外出禁止」ではなく「PAPR装着なら外出可」。外出自粛や夜間外出禁止に代えて、装着を条件に外出を認めます(3章)。
- 全員が常に着ける必要はない。人口の一部の装着、または全員の部分的な装着でも、再生産数を1未満に下げられる可能性がモデルで示されています(3章)。
- 外す時間は自分で選ぶ。外してよい時間を各人に配分し、いつ・どこで外すかは本人が決めます(5章)。
この構想が主張しないこと
- 即時の導入や一律の着用義務を求めるものではありません。
- 実生活での感染予防効果、長時間装着の安全性、装着の継続性、費用と公平性は、まだ実証されていません。だからこそ、平時から正式に評価すべきだと提案しています(6章)。
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目次
Measures for the Next Pandemic:社会を止めずに感染を抑える工学と社会基盤|藤井雄作(群馬大学)
研究段階の内容です。数値はモデル計算または試作機での測定値です。