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第1章

浮上質量法の原理

仕組み

  1. 浮上:剛体(質量 M)を空気軸受(エアベアリング)で支え、ほぼ摩擦のない状態で一方向に動けるようにします。重力 Mg は軸受が支えます。
  2. 力を加える:測りたい対象(力センサ、材料、構造物など)と質量を衝突させたり、振動させたりして、力を加えます。
  3. 運動を測る:質量に取り付けたコーナーキューブでレーザー光を反射させ、光干渉計でドップラーシフト周波数を測ります。
  4. 計算する:速度 v はドップラーシフト周波数に比例します(v = λair × fDoppler / 2、fDoppler = fbeat − frest)。速度から加速度 a と位置 x を求め、質量に働く力を F = Ma で求めます。

図:データ処理。周波数 → 速度 → 加速度・位置 → 力

図:データ処理。周波数 → 速度 → 加速度・位置 → 力

図:計測結果の例。周波数から速度、加速度、力、位置を順に求める(不確かさ約0.5%)

図:計測結果の例。周波数から速度、加速度、力、位置を順に求める(不確かさ約0.5%)

三つの強み

強み内容
定義に基づく力を、質量と加速度の積という定義から直接求める。質量は精密に測れ、加速度は光の波長を基準に測れる
時間がそろう計測中は周波数だけを記録し、他の量はすべて後から計算する。速度・位置・加速度・力の時間軸が正確に一致する
力センサが要らない基準の力を力センサに頼らずに得られる。だから、力センサ自身を校正できる

LMMの展開

分野対象章
力センサの動的校正衝撃力、振動力、ステップ力、機械的応答4章・5章
力センサを使わない材料試験機微小力、粘弾性、摩擦、生体力学7章・8章
宇宙の体重計無重量下での質量計測3章

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目次


The Levitation Mass Method(浮上質量法):力を定義どおりに測る精密力計測|藤井雄作(群馬大学)